大阪府立水生生物センターと共同事業の「水生生物採集・飼育体験学習会」が3回目を迎えました。 次世代の担い手である子どもたちに、水辺に親しむ機会を提供し、水辺の生き物に興味と関心を 持ってもらうことを目的とした企画です。 内容は3段階に分かれます。 1)【採集】 小学生が魚など生き物の採集を体験する機会です。 採集活動は、淀川左岸のワンドを中心に実施します。 2)【飼育・観察】 大阪府立水生生物センターの協力を得て、広い飼育池で餌やりと観察をします。 日常飼育は当会スタッフが担当し、小学生は放課後を利用して校区内の大阪府立水生生物センターに 立ち寄り観察する機会を作れるよう奨める。 自分たちが捕獲した生き物の成長を確かめるのは大きな喜びにつながる。 採集時は、判別不能の稚魚が成長するにつれて徐々に魚種名が明らかになり、採集した稚魚の多様性を理解すること につながります。 3)【里帰り放流】 秋に成長した生き物を採集地点に返します。(オオクチバス、ブルーギル、コイを除く) 自分たちで採集した稚魚を観察し、その成長過程を教えてくれた魚達に感謝を込めて生まれた場所へ里帰りさせる活動です。 子どもたちの水辺の生き物たちへの関心を高め、自然保護・環境保全についての考えをまとめることへの、大きな一助となる と期待している。 ※当会は、淡水魚の安易な放流(メダカ、コイ等)に関しては反対の立場ですが、本事業はプロスタッフ協力の元、 放流記録を残し、リスクが最小限になるように考えています。 現段階では、子どもたちの水辺の生き物たちへの関心を高めるために必要なステップだと考えます。 今年も、木屋小学校の5年生(107名)を対象に淀川のワンドで春生まれの稚魚採集を体験してもらいました。 ここでは採集の様子を少し紹介いたします。 <文章:新城、撮影:大串・湯川> |
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<「第3回 水生生物採集・飼育体験学習会【採集】」> |
前日、現場に「淀川体験学習実施に関してのお願い」という告知文を掲示しました。 釣り人等への事前の配慮です。 |
告知パネルの設置の次は、児童が利用する階段のセッティングです。 当初はロープを持っての昇降でしたが、現在はアルミ製の立派なステップが用意されています。 |
河川管理財団からは、田村さんがお手伝いに来られました。 大阪府立水生生物センター 宮下センター長の挨拶を聞く赤白帽の児童。 |
当会のスタッフも児童たちに挨拶と説明をしました。 |
説明が終われば、いよいよ稚魚採集用のタモ網とバケツの配布です。 助成金を活用して購入したタモ網が活躍する場面です。 |
カメラを見つけるとポーズをとる女の子達。 淀川に足をつけると・・・冷た〜い!・・・けど、きもちいい〜!! |
男の子も女の子も普段は淀川に足をつけることなどありませんから大喜びで稚魚採集を楽しみました。 |
岸辺の方が稚魚が寄っているので、岸辺を中心に採集します。 子ども達の目は宝物を探すように輝いてました。 |
タモ網に入る魚の説明をスタッフから聞いたり、バケツに入れた魚を友だちと観察しました。 |
水槽にも採集した稚魚を入れて詳しく観察できるようにしました。 |
説明に子ども達が群がります。こういう勉強なら集中できる?! |
女の子は慎重に網の中を覗きます。 友だちの網の中が気になるのは皆同じようです。 |
魚の稚魚だけでなくヤゴなどの水生昆虫も採れました。 |
張り切り過ぎてお尻まで濡れた児童も・・・いたかも? |
みんなのバケツの魚を大きなバケツにまとめます。 この段階でオオクチバスの稚魚を選別し除きました。 |
最後の終わりの挨拶です。 当会のスタッフが挨拶に立ちます。 |
今回採集した稚魚はオイカワ、モツゴ、タビラ、ヨシノボリなど、昨年よりも豊漁だったとの声も聞かれました。 児童107名が一斉に川遊びで魚採りをすることなどあまり無い経験だと思います。 水の感覚、魚の稚魚の姿・・・・元気よく遊んだ記憶を大切にしてもらいたいものです。 さて、これで事業が終わったわけではありません。 稚魚採集はスタートであってこれから稚魚の成育を見守り、成長を観察するステップへと入ります。 当会の熟年チームが主体となり餌やりや稚魚観察会など事業運営しておりますので、 興味のある方は御一報ください。 |