「水生生物採集・飼育体験学習会【里帰り放流】」(2003/11/7)



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「水生生物採集・飼育体験学習会」は今年初めての企画です。
この企画を水生生物センターに持ち込み相談した所、当会と共同で事業展開を図ることになりました。
次世代の担い手である子どもたちに、水辺に親しむ機会を提供し、水辺の生き物に興味と関心を
持ってもらうことを目的とした企画です。

内容は3段階に分かれます。

1)【採集】 小・中学生が魚など生き物の採集を体験する機会です。
 採集活動は、淀川左岸のワンドを中心に実施を予定しています。

2)【飼育・観察】 水生生物センターの協力を得て、飼育池で餌やりと観察をします。
 日常飼育は当会スタッフが担当し、小・中学生は放課後を利用して 水生生物センターに立ち寄り観察するよう奨める。
 自分たちが捕獲した生き物の成長を確かめるのは大きな喜びにつながる。
 採集時は、判別不能の稚魚が成長するにつれて徐々に魚種名が明らかになり、採集した稚魚の多様性を理解すること
 につながります。

3)【里帰り放流】 秋に成長した生き物を採集地点に返します。
 自分たちで採集した稚魚を観察し、その成長過程を教えてくれた魚達に感謝を込めて生まれた場所へ里帰りさせる活動です。
 子どもたちの水辺の生き物たちへの関心を高め、自然保護・環境保全についての考えをまとめることへの、大きな一助となると期待している。

今回は、本事業の最終ステージ。
春に採集した稚魚を秋まで育てた後、採集した木屋小学校5年生の手で【里帰り放流】を実施した様子を紹介します。

<文章:新城、撮影:湯川>

 
「ワンド生まれの稚魚観察会」(2003/07/23)
「ワンド生まれの稚魚観察会」(2003/10/15)
 

 
<水生生物採集・飼育体験学習会【里帰り放流】>
 
里帰り放流1
 
里帰り放流についての説明を聞く小学5年生の皆さん。
正面に設置した水槽には、大きく育った魚達のサンプルを展示しています。
 
里帰り放流2
 
展示水槽を観察する子ども達。
採集したときには種類もわからなかった小さな仔魚の大きく育った状態を目にして驚きの声が聞こえてきます。
 
里帰り放流3
 
【「里帰り放流」参加カード】という放流する淀川の魚の説明と当会からのメッセージを記載したカード
を作成し児童に手渡ししました。
 
里帰り放流4
 
大きく育ったオイカワとハスの展示水槽です。
ハスも数が少なくなって滅多に見れない魚になっています。
 
里帰り放流5
 
こちらの水槽は、タモロコとモツゴが泳いでいます。
モツゴは比較的たくさん見ることができるのですが、タモロコの姿はあまり見られなくなっています。
 
里帰り放流6
 
この水槽には、カネヒラとシロヒレタビラという2種類のタナゴの仲間が泳いでいます。
初夏の観察会では、たくさんの稚魚が確認されていたのですが、オオクチバスの稚魚が大きくなるに
従ってタナゴ類の数も急激に減少してしまいました。(オオクチバスは適時駆除し放流対象外です)
 
里帰り放流7
 
さあ、バケツを持って採集した場所へ魚を放ちます。友達のバケツの中身が気になるようですね。
タナゴ、オイカワ、ハス、フナ・・・形も大きさも異なる魚が入ってますからね。
 
里帰り放流8
 
整備された場所ではないので、同時に放流することは出来ず、少人数のグループで放流作業をしました。
順番待ちで友達の様子を見学しています。
 
里帰り放流9
 
女の子もバケツを持って淀川の水辺へ・・・。
よくない足場を気にしながら魚を生まれ故郷の淀川へ逃がしていました。
 
里帰り放流9
 
【里帰り放流】終了後の集会風景です。
水生生物センターのスタッフ、当会のスタッフ、そして木屋小5年生の皆さんご苦労さまでした。
 
<平成16年度も本事業を継続したいと考えています。>
 
<当事業を担当された当会の湯川さんからのコメントです。>
初めての試みですが、手ごたえがありました。
この活動を通じて、次世代を担う子どもたちが育ってくれれば、願ってもないことです。
水生生物センターの皆さんのご指導と親身なご協力が得られ、水生生物センターと木屋小学校のつながりを利用させて頂いたからこそ、初年度にもかかわらずこれだけの活動が出来たといえます。
 
「ワンド生まれの稚魚観察会」(2003/07/23)
「ワンド生まれの稚魚観察会」(2003/10/15)
 



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