「第2回 水生生物採集・飼育体験学習会【里帰り放流】」(2004/11/5)
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「第2回 水生生物採集・飼育体験学習会【里帰り放流】」が11月5日に実施されました。

「水生生物採集・飼育体験学習会」は、水生生物センターと当会が共同で事業展開を図り、
昨年に引き続き2年目の企画となりました。
次世代の担い手である子どもたちに、水辺に親しむ機会を提供し、水辺の生き物に興味と関心を
持ってもらうことを目的としたものです。

内容は3段階に分かれます。

1)【採集】 小・中学生が魚など生き物の採集を体験する機会です。
 採集活動は、淀川左岸のワンドを中心に実施を予定しています。

2)【飼育・観察】 水生生物センターの協力を得て、飼育池で餌やりと観察をします。
 日常飼育は当会スタッフが担当し、小・中学生は放課後を利用して 水生生物センターに立ち寄り観察するよう奨める。
 また、定期的に観察会などを催して、観察できる機会の提供をする。
 自分たちが捕獲した生き物の成長を確かめるのは大きな喜びにつながる。
 採集時は、判別不能の稚魚が成長するにつれて徐々に魚種名が明らかになり、採集した稚魚の多様性を理解すること
 につながります。

3)【里帰り放流】 秋に成長した生き物を採集地点に返します。
 自分たちで採集した稚魚を観察し、その成長過程を教えてくれた魚達に感謝を込めて生まれた場所へ里帰りさせる活動です。
 子どもたちの水辺の生き物たちへの関心を高め、自然保護・環境保全についての考えをまとめる事への、大きな一助となると
 期待しています。

今回は、本事業の最終ステージ。
春に採集した稚魚を秋まで育てた後、採集した木屋小学校5年生の手で【里帰り放流】を実施した様子を紹介します。

<文章:新城、撮影:湯川>

 
平成16年度「水生生物採集・飼育体験学習会」に関して、
寝屋川市教育委員会より寝屋川市社会教育活動振興補助金を受けています。


 
<里帰り放流>
 
里帰り放流1 里帰り放流2
 
昨年の実施経験から足場の悪さを反省し、事前に水辺に降りる際に利用するアルミ製のステップを
取り付け安全性を向上させました。
釣り人も多く、ステップ設置後には持っていかないようにお願い文章も現場に掲示しました。
 
里帰り放流3 里帰り放流4
 
児童に効率良く魚を渡す為に、児童の人数分の魚を酸素を詰めてパッキングしました。
愛情を込めて世話をし、大きく成長した魚たちを確認しながら、子ども達が稚魚の成長ぶりに驚き、
また、喜ぶ姿を想像しパッキングしました。この作業には、かなりの手間と時間がかかります。
 
里帰り放流5 里帰り放流6
 
トラックに魚を詰め込み、いざ現場へ出発です。
準備が完了すればいよいよ児童たちが登場です。
 
里帰り放流7 里帰り放流8
 
児童の前には、大きく成長した魚のサンプル水槽を用意しました。
春には、小さく種類も分からなかった稚魚たちが、いろいろな種類の魚に成長したことを確認
できるように配慮しました。
 
里帰り放流9 里帰り放流10
 
稚魚の飼育を担当した当会のスタッフが注意事項等を説明しました。
説明を聞き入る子どもたちの姿です。
 
里帰り放流15 里帰り放流16
 
お話が終われば、アルミ製のステップを利用していよいよ水辺へ降ります。
押しあわないように注意して・・・。
 
里帰り放流11 里帰り放流12
 
ひとりずつ、ビニール袋を手にして魚を里帰りさせます。
採集した地点に里帰りさせる事にこだわりました。
 
里帰り放流13 里帰り放流14
 
狭い場所なので一人ずつの放流になりますが、児童たちは順番を待つ時間にお互いの魚を見せ合いながら
大きい小さいなどいろいろな話をしながらじっくりと魚たちを観察できたことと思います。
 
里帰り放流17 里帰り放流18
 
放流を終えた児童は、観察水槽に戻り自分が放流した魚がどんな種類の魚であったか確認していました。
 
里帰り放流19 里帰り放流20
 
ビニール内に一匹魚が残ってしまい、焦っている児童の姿もありましたが臨機応変に対応できたようです。
放流の順番待ちは普段見られないタナゴ類などを観察するには良い時間だったと思います。
 
里帰り放流21 里帰り放流22
 
今回の行事も関係者の努力によって無事に終了しました。
放流が終わった児童には、【「里帰り放流」参加カード】という放流する淀川の魚の説明と当会からのメッセージを
記載したカードを手渡ししました。
最後には、児童の代表からのお礼の挨拶もあり来年度へ向けてのパワーを頂きました。

水生生物センターのスタッフ、当会のスタッフ、そして木屋小5年生の皆さんご苦労さまでした。
来年度、平成17年度も本事業を継続したいと考えています。
 


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