極暑の中、淀川左岸幹線水路での水生生物調査が平成19年8月15日(水)に実施されました。 当日は、良いお天気に恵まれすぎて大変な暑さでした。 気象庁の大阪枚方市のデータでは、朝9時の開始時間で30.9℃、12時で33.6℃、16時には 36.6℃と記録されています。川に入っていても「暑い」という言葉ばかりが出る一日でした。 夏の例会の参加人数は子ども1名を含む18名でした。 採集尾数は、冬から春にかけて減少していたので心配していましたが、ある程度の魚種と尾数を確認したので安堵しました。 しかしながら、オオクチバスの採集頻度が高くなってきているので経過については要注意です。 当日の例会の様子を一部、御紹介いたします。<文章・撮影:新城> |
<淀川左岸幹線水路 水生生物調査> |
左岸水路の桜の木にはクマゼミとアブラゼミの姿があちらこちらに見られました。 暑すぎるのか・・・セミの鳴き声も少なくなってきたような気がします。 |
揚水ポンプを停止してもらっているので、水位も低下し調査の準備は万端です。 あとは、採れるかどうかですが・・・異常な暑さの為、参加者の熱中症対策&健康管理も気がかりです。 |
タモアミと大手ダモを担いで定性調査を行います。 大手ダモには大物を期待して・・・水生生物センターではコイを心待ちにしておられる先生が・・・。(^^; |
定量調査は、定点で投網を投げて実施します。 注目の第一投目・・・・何が入ったのかな?! |
婚姻色の出たオイカワが入りました。ニゴイの姿もありました。 タモアミを持ったタクミ君もガサガサに力が入ります。 |
「何、採れたん?」「カネヒラ・・・とったど〜♪」
という会話があったのか、どうかわかりませんが・・・ 流石、お父さんはバケツに何やら獲物を入れているようです。 大手ダモ部隊も成果があったようです。 |
暑さで魚が弱るのも早いので採取と計測は同時作業となりました。 尾数が増えれば計測作業が大変になります。 |
定性調査チームも計測場所へ戻って計測作業に加わります。 |
タクミ君も計測に挑戦。魚の場合は、全長ではなく体長を計測します。 計測を終えた魚たち・・・ニゴイ、カマツカ、コウライモロコの姿が見えます。 |
大きなニゴイ(体長458mm)も採れました。こんなに大きなサイズは初めての記録です。 下唇皮弁が発達しているのでコウライニゴイに相当すると思われます。 ニゴイは60mm前後の若魚がたくさん採れています。 |
オイカワは婚姻色が出たキレイなオスが数尾採集しています。 体長172〜185mmのボラも3尾採集しました。 |
オオクチバスは、定点ポイント5箇所のうち4箇所で100mm前後の個体を5尾採集しました。 平常時はかなり流速のあるこの水路で、オオクチバスの若魚が調査区域全般で見つかるというのは驚きです。 周辺の流れの緩やかな水路で、生息密度が高くなっているようにも思えます。 オオクチバスは、全て駆除し一部はホルマリンに固定しています。 今回は、ミシシッピアカミミガメも一箇所に集まっていたようで3匹が採集されました。 このところ在来種のクサガメは見られなくなっています。 |
【今回の採集状況】 今回採集した全魚種は、ボラ、コイ、オイカワ、コウライモロ、カネヒラ、カマツカ、モツゴ、ニゴイ、タモロコ、 ハス、タイリクバラタナゴ、ギンブナ、オオクチバス、ヨシノボリ、ヒガイの15種を確認しました。 魚類が15種も確認されたのは嬉しいことですが、シロヒレタビラを確認できなかったのは残念です。 貝類は、イシガイ、ササノハガイ、ドブガイの幼貝が採集・確認されています。 その他、アメリカザリガニ、ミシシッピアカミミガメ、ヌマエビ、スジエビが採集されています。 詳細データは次号の会報にて報告予定です。 |