桜の咲く季節、淀川左岸幹線水路での水生生物調査が平成19年4月15日(日)に実施されました。 当日は、とても良いお天気に恵まれました。参加人数は子ども7名を含む22名となりました。 暖かくなり採集尾数も増えることを期待したのですが、冬の状況を継承したような状況で思うように 伸びませんでした。 例会終了後には、平成19年度総会を開催し全ての議事の承諾を得ました。 当日の例会の様子を一部、御紹介いたします。<文章・撮影:新城> |
<淀川左岸幹線水路 水生生物調査> |
桜の花もそろそろ終わりですが、まだ少し残っていました。 今日の例会は子どもの参加者が増えてにぎやかな例会となりました。 会員にサポートしてもらい、初めて胴長を履く子どもたち・・・みんな初めての経験です。 |
サイズが合うか心配しましたが、何とかなるもんですね。様になっています。 調査開始ミーティングの後、せっかくの機会なので投網の投げ方を説明しました。 |
当会は子ども用の軽くて小さい投網を持っているので、初めて投げる子どもでもそこそこ広がりました。 普通の投網では重いので、子どもが扱うのは難しいと思います。大人でも難しいし・・・。 |
投網投げを体験した後、いよいよ川へ降ります。 桜咲く枝の下にハシゴを降りる子どもの姿が見えます。 |
川に降りたら、まずは定量調査の投網です。 定点ポイントで投網に精通した会員が2回投げ込みます。 |
投網に何が入っているのか子ども達は興味深々。 さて、何が入っていたのかな? |
定量調査はまだまだ続きます。やはり、投網の中身が気になります。 でも、魚はあまり入りませんでした。 |
小学一年生の女の子もタモ網を持って魚採り。 バケツの中はNo.4ポイントの定量調査成果。コウライモロコとモツゴが少々。 |
定量調査が終わったら定性調査の開始。子どもたちのタモ網が活躍します。 最近は、子どもたちが網を持って魚採りをしているこういう姿は見ることが出来なくなりましたね。 |
定量調査でコイが入りました。投網が破られるのであまり大きいサイズは遠慮したいところですが、 このコイはコイヘルペスの抗体検査のための貴重な研究対象になります。 |
石の下を覗いて見ると、カワヒバリガイがたくさん付いていました。 相変わらずたくさんあります。これも特定外来生物になりましたね。 タンスイカイメンも所々で見られました。 |
カワヒバリガイを見てると、黒いヒモのような生き物を見つけました。 手にとって見ると、頭がイチョウの葉のように広がっているコウガイビルでした。 今までは畑などで見かけたことはあるのですが、川の中で見つけたのは初めてでした。 |
大手ダモでコイが入りました。 「コイ採ったど〜っ!」というところかな。 |
再度、大手ダモで追い込み漁。 網を広げて待っているところへ魚を追い込みます。 |
またまた大きなコイが入りました。 金太郎さんのようにコイを肩に担いで誇らしげです。 |
コイは合計6尾採集しました。 子どもたちが頑張った大手ダモは大活躍でした。 |
自分達で採集したコイを計測します。 初めて生きた大きな魚を手にして計測作業にチャレンジします。 |
計測作業の遠景。 採集尾数が少なかったのであまり時間はかかりませんでした。 |
いろいろな水生生物の計測作業は、子どもたちの注目を集めました。 まさに興味が尽きないという状況だと思います。 |
二枚貝はイシガイとマシジミ、ササノハガイが採集されました。 マーキングしている個体の再捕獲率も悪く、二枚貝は減少傾向にあると思われます。 |
暖冬だったのでもう少し伸びると思っていたのですが水草もあまり繁茂していませんでした。 カゲロウの幼生とイトトンボのヤゴを確認しています。 |
コウライモロコに絡む謎の物体?! 秋によくみられるハリガネムシです。2個体採集されました。 |
ヨシノボリとシロヒレタビラのメスを採集しました。 残念ながら婚姻色の出たシロヒレタビラのオスの姿は見ることができませんでした。 |
例会終了後に、当会会長が平成18年度の調査結果の総括を発表しました。 その後、総会を開催し全ての議事の承諾を得ました。 |
【今回の採集状況】 今回採集した魚種は、コウライモロ、コイ、モツゴ、フナ類(ギンブナ)、 カマツカ、シロヒレタビラ、ヨシノボリ類、カダヤシ、オイカワの9種を確認しました。 定量調査で6種類、定性調査で9種類を確認。 貝類は、イシガイ、ササノハガイ、マシジミが採集・確認されています。 その他、フタオカゲロウの幼生、イトトンボのヤゴ、ハリガネムシが採集されています。 詳細データは次号の会報にて報告予定です。 |