「水辺に親しむ会」のホームグラウンドである淀川左岸幹線水路での水生生物調査が平成15年1月25日に実施されました。 1999年から毎年調査を実施していますが、冬場の調査は初の試みです。本年は四季を通じて調査することを計画しています。 寒い中、他団体からの交流参加や地元中学生の参加もあり総勢29名と大人数での調査となりました。 今回の調査では定量調査(投網)で、カムルチー、コウライモロコ、ニゴイ、コイ、オイカワ、ハス、フナの7種類の魚種 とミシシッピアカミミガメを1匹採集しました。 定性調査(タモ網等)でオイカワ、タイリクバラタナゴ、ヌマチチブ、フナ、モツゴ、スジエビ、貝類を採集しました。 魚種で言えば10種類の魚種でしたが冬場の調査としては充分な内容だったと思います。 当日の様子を一部、御紹介いたします。<文章・撮影:新城> |
<淀川左岸幹線水路 水生生物調査> |
朝10時より参加者の受付開始。 ウエーダー(胴長)姿で準備万端で受付される玄人さんの参加もありました。(^^) |
最下流部から投網による定量調査(同一人物が2回投げる)を開始しました。 この場所をNo.1の調査点として上流に向かいNo.6までポイントを設定しました。 最初の投網は全員が見学するなか投げ入れられました。 このポイントではフナと体長56cmのカムルチーを採集しました。 |
定量調査の見学を終えた後、全員が川に降りて魚採り開始です。 通常は水深と流速がかなりあるのですが、事前にポンプ場にお願いして、 調査日の朝から淀川から取水するポンプを停止して頂いています。 皆さんのバケツを見ると・・・やはり冬場なので魚影は少なかったですね。 |
定量調査No.5で小さなオイカワを126匹、No.6では55匹採集しました。 冬ごもりで集団で固まってるところに投げると大漁なのですが、小さな魚は投網から魚を外すのが一苦労です。 |
採取が終われば魚を同定し、魚種名別に体長や体高を計測し記録を残します。 NO.1ポイントで採集した体長(全長ではありません)56cmのカムルチーです。 衣装ケースの蓋より大きかったです。 |
おなじみのフナですが、思ったより数が採れませんでした。 水深のあるところに集団で潜んでるはずなのですが・・・。 |
ニゴイの幼魚です。 下唇皮弁が発達したコウライニゴイの幼魚は胸鰭がオレンジ色になるそうなので コウライニゴイの幼魚とした方がいいのかもしれませんね。 |
撮影する時に、ひっくり返りましたがタイリクバラタナゴです。 小さな用水路ではたくさん採れるのですが、流速のある大きな川ではあまり採れないです。 |
No.5ポイントで採集した体長38.5cmのコイです。 メスのコイのようでお腹がパンパンになっていました。 コイコクにして食べても美味しそうですが・・・計測後は逃がしました。(^^; |
同時に投網に入ったオスのコイです。 体長もメスと全く同じ38.5cmでした。 仲良く冬越ししてたところを邪魔したようです。(^^; |
こちらは巻貝や二枚貝の計測作業中です。 二枚貝も冬場は砂礫の中に潜っているようで少なかったです。 |
投網に入ったミシシッピアカミミガメ 毎回調査で見かけるような気がします。 |
計測風景です。 淀川左岸調査では、いつもお世話になっている水生生物センターに場所と機材を提供して頂きました。 ありがとうございます。 |
この小さな二枚貝は外来種のカワヒバリガイです。 大きなゴミやコンクリートブロック、岩などに付着しています。 魚類寄生虫の中間宿主になるなど問題もありますが、最近増えてきています。 継続的に増え方などを調査すれば面白い結果がでるかもしれません。 |
マシジミ、イシガイ、ドブガイ、ヒメタニシ・・・貝類も寂しい状況でした。 秋はたくさん見えたのですが、殆どが砂礫に潜っているようです。 |
魚の計測が終わった頃には、川の水位が上がってきます。 計測の終わった魚は川に戻します。 限られた時間の中での調査となりますが、行政機関など多くの人々の協力があってこそ 継続して調査が続けられています。日々感謝です。(^^) この調査ポイントがホームグラウンドなのですが、積極的に動いてくれるスタッフが不足しております。 「我こそは!」と思われる近隣の方・・・是非とも参加してくださいね。(^^) |